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20121007 地方経済(オルドス)の情況と、砂漠の現況と、、、

経済や政治の方面でいろいろとネガティブな状況が続き、そんな中でまた昨今ののデモような事が生じると、心理的にはどんどんネガティブな方向へ進んでしまいます。漂ってくるのは潮時感。現体制下ではもうこれ以上発展しないのでないかというレポートなどを読むと、ますます先行き不安に感じてしまいます。しかしPLaTは日中韓の建築家からなるアジアのデザインプラットフォームです、政治の状況に惑わされることなく"アジアの目線"で冷静に事態を分析したいと思います。


さて、最近テームQTでは砂漠の現場が止まったこともあって、昨年はほとんど受けて来なかった別の仕事も受けるようになりました。大学キャンパス内の3つの施設のコンペと、プライベート飛行場付きの都市マスタープラン、新たに開発する都市の展覧館です。まだ未定のものもありますが、大学の施設は二つを獲得し、プライベート飛行場関連施設も案が通過し最終手続き段階まで進み、都市展覧館もこの勢いに乗りたいものです。


こう書けばまだまだオルドス経済もいい感じのように見えますが、実際はかなり深刻なようです。公共工事が軒並みストップし、不良債権がかさみ公務員の給料もままならないという噂も。 中国全土の景気停滞から電力消費が伸びず、直接石炭の価格に影響してきています。昨年はオルドスの高速道路といえば列をなす石炭トラックで常に渋滞してるイメージでしたが、今年はさっぱりです。こういう状況を目の当たりにするといろいろな経済レポートからは見えてこない実体験としての景気感を感じます。「これは結構ヤバいんじゃないか」「地方経済が失速してる」そんな中、各デベロッパーも淘汰の時代を迎え、まだ体力のあるデベは観光産業を展開したり、別の高付加価値産業への転換を目論んでいます。プライベート飛行場付きのマスタープランのプロジェクトもその一つです。


また、砂漠のホテルはというと、まもなく旅行シーズンを終え冬季に入ってしまうので工事の再開は早くても来年3月以降。こうなればオープンはもう再来年というなんだかもう来世紀のような感覚になってしまいました。しかし今年の砂漠の旅行者数は昨年よりやや増加ということで、この分野の堅調な成長ぶりを伺わせますが如何せんまだ経験の少ない分野。試行錯誤が続いています。ホテルの来年オープンへの希望が完全に失われましたが、旅行区自体は新たな拡張を目指してまたマスタープランの大きな見直しです。。。更に東区の現存するホテルとその周辺も大きく改修して来年から供用し、ホテルが開業するまでの”つなぎ”として来年の目玉になる予定です。


兎にも角にも現状ある仕事をしっかりやって次に繋げていくしかないという情況。来年はいくつかプロジェクトも竣工するのでそれを持って新たに市場を開拓していくしかなさそうです。。。
(写真は最近空から撮影した砂漠のホテル現況写真です。)